第 102 集 (2012年05月)

□ 「大邱の日」行事や朝鮮通信使行列
              2012年FFは「韓国」が大活躍


広島の春の祭りフラワーフェスティバルが今年も大型連休後半の5月3日から5日までの3日間開かれ、過去4番目の168万人の人出がありました。このFFを舞台に広島市・広島平和文化センター・広島県日韓親善協会などでつくっている「大邱の日実行委員会」が例年通り広島市と大邱広域市の姉妹都市提携を祝い記念のセレモニーを3日に開いたほか、3日間のFF期間中、平和大通りに「韓国・大邱マダン(ひろば)」を設け、韓国の食や文化、観光などについてPRしました。
  また、駐広島韓国総領事館の肝いりで江戸時代の朝鮮通信使行列を再現するイベントが3日に行われ、きらびやかな衣裳の380名のパレードが話題を呼びました。韓国総領事館は「大邱の日実行委員会」とは別にステージやブースを設け、韓国の伝統芸能や話題のK-POPなどを披露。今年のFFは「韓国」が大活躍でした

①「大邱の日」セレモニー

今年は広島市と大邱広域市が姉妹提携して15年目。FF初日の5月3日、平和公園のカーネーションステージで午後2時から提携を記念するセレモニーが開かれました。広島市の松井一実市長や大邱広域市の大邱日本協会の呂博東会長らが出席。「大邱の日実行委員会」の安東善博委員長(広島県日韓親善協会会長)が「提携15年目の区切りの年。文化やスポーツだけでなく経済交流も発展させよう」と挨拶しました。また、松井市長と金範鎰大邱市長のメッセージを代読した呂博東会長は「昨年の世界陸上の際に広島から派遣した市民訪問団などを通じて両市の市民同士の友情が深まったことを強調。今後交流を拡大しながら絆をさらに強めよう」と述べました。
  このあと北朝鮮出身の韓国歌手、ミョン・ソンヒさんの歌や広島県日韓親善協会が招いた大邱・啓明大学テコンドー部の選手による演舞などが披露されました。


②「韓国・大邱マダン(ひろば)」

「大邱の日実行委員会」は今年もFFの開催期間中の5月3日から5日までの3日間、平和大通りのNHK向いの緑地帯で「韓国・大邱マダン(ひろば)」を設けました。ブースは○韓国や大邱の観光や物産を紹介するコーナー、○韓国服を試着するコーナー、○韓国の文化や遊びを体験するコーナー。○韓国食を調理販売するコーナーの4つからなり、それぞれボランティアの留学生や主婦、日本の高校生らが来場者の対応に汗を流しました。韓国や大邱の観光物産をPRするコーナーでは韓国観光公社福岡支社提供のビラや冊子3,000部と大邱市の広報資料800部を、訪れた人たちが全て持ち帰りました。
  また、特に人気があったのは韓服の試着。家族づれや若い女性などが3日間で1,500人近く訪れ、チマチョゴリ姿でカメラにおさまっていました。
  学びと遊びのコーナーは大邱との青少年交流に参加した人たちでつくっている「アクス」のメンバーが担当。韓国に古くから伝わる矢投げ「投壺」や韓国や大邱についての知識を試す「韓国語検定」などをおこないました。

③ 例年好評の韓国食のコーナー

今年もチヂミ、トッポッキ、キムチ炒飯を調理販売しました。主婦や韓国人留学生などがボランティア参加。リーダーの李菊枝さんや佐々木美紀子さんらの指導をうけながら野菜を刻んだり、汗びっしょりで鉄板と格闘していました。FFでは必ずここにやって来る、という「常連客」もいて、ほぼ順調な売れ行きでした。
  韓国の白酒「マッコリ」も一杯100円で販売しました。3日間とも晴天に恵まれた上気温も上昇したため、冷たいマッコリが大人気。二日目には早くも仕入れたパックが品切れになりました。

④大邱の大太鼓

韓国総領事館の肝いりで、400年近い昔の江戸時代に行われた朝鮮通信使の行列を再現するパレードが3日のFF初日にありました。朝鮮通信使が立ち寄った呉市下蒲刈町の人たちをはじめ、民団県本部、韓国・京畿道の国楽、サムルノリグループの代表らが行進。正使役を辛亨根総領事がつとめて花車に乗り、沿道の観衆にこたえました。
  韓国総領事館はまた、今年初めてFFにブースとステージを設置。韓国の食や文化を紹介しました。ステージでは北朝鮮出身の歌手、ミョン・ソンヒさんやK-POPグループ「リスペクト」の歌、啓明大学のテコンドーグループの演舞などを披露しました。

⑤ 朝鮮通信使行列と総領事館ブース

広島市との姉妹都市提携を記念して大邱広域市から贈られた大太鼓を、今年も平和記念資料館東館から搬出し3日と5日の2日間、資料館下に展示、子供たちによる試し打ちなどをしました。
  普段は資料館東館の一角に鎮座しているこの大太鼓。資料館の入り口の幅が狭いため例年搬出に苦労しています。今年は過去に搬出を経験してきた人たちで「大邱の日実行委員会」に「作業部会」が設けられました。その「作業部会」の大川和男会員らが、太鼓とドアのすき間が数センチという難かしい搬出作業をこなし、一旦資料館の倉庫に搬入。改めて倉庫から展示場に持ち出しました。
  大太鼓は3日には和太鼓グループ「我龍」によって、カーネーションステージで行われた「大邱の日」セレモニーなど韓国関連イベントの「ふれ太鼓」として打ち鳴らされました。また、5日の「こどもの日」には、大川会員が子供達の試し打ちの指導をしました。


⑥「大邱の日」行事「朝鮮通信使行列」記念レセプション

 一連の「大邱の日」行事と朝鮮通信使行列を記念するレセプションが広島県日韓親善協会と駐広島韓国総領事館の呼びかけで5月3日の夕方、中区のリーガロイヤルホテルで開かれました。大邱から駆けつけた大邱日本協会の代表や大邱市の職員ら13名のほか、、朝鮮通信使行列に参加した京畿道国楽団のサムルノリグループ、K-POP歌手らをはじめ呉市の小村和年市長ら通信使行列に携わった人たち160名が参加。一連のイベントの成功を祝いました。