□ 西中国チャンピオンに下関・松富さん
第8回日韓(韓日)マダン「スピーチ&交流」
広島県や近隣各県の人たちが韓国語と日本語の腕を競う第8回日韓(韓日)マダン「スピーチ&交流」が11月9日(土)、広島市の留学生会館で開かれました。
午前中の第一部は韓国語と日本語によるスピーチの広島大会が開かれました。午後は韓国語スピーチで優秀な成績を収めた広島県代表の2名を含む8名が出場して「西中国大会」(愛媛代表を含む)。審査の結果、山口県下関市代表の中学3年生、松富美月さんが最優秀賞と決まり駐広島韓国総領事館の辛亨根総領事から副賞として広島―ソウル往復航空券が贈られました。
スピーチコンテストをメインイベントに、日韓両国の市民の幅広い交流を目的とした「スピーチ&交流」は今回が8回目。名称変更前の「日韓ヤング大集合」から通算すると18回目となります。
この日は広島大学の韓国人留学生をはじめ両国の学生や児童生徒、社会人150名が参加して、午前10時から開会セレモニー。主催者の広島韓国教育院の崔圭憲院長と韓国民団広島県本部の沈勝義団長があいさつしました。この中で沈団長は「いま日韓関係はぎくしゃくしていますが、民間の橋渡しのために皆さんが果たす役割は大きい」と参加者を激励しました。このあと、来賓を代表して駐広島韓国総領事館の辛亨根総領事が祝辞を述べてスピーチ大会に移りました。
第一部最初の韓国語部門には21名が出場。小学生から70歳に近い高齢者まで出場者の年齢はいろいろでしたが、男女別では女性が19名と圧倒的。韓国ドラマをきっかけとした韓流ブームが衰えていないことを実感させました。テーマは自由で3分の持ち時間が与えられました。韓国の文化や習慣、友人との交流にふれたスピーチが多い中、「厳しい国際問題は政治家に任せて我々は市民交流に徹しよう」という今の日韓関係にふれた発表もありました。
最優秀の大賞を受けたのは安佐北区の山本実果さんと丹野智美さん。山本さんは東方神起のファンになったのがきっかけで韓国にとりつかれ、ついに韓国に留学を決意するまでにいたった体験を話しました。また、高校生の丹野智美さんは韓国ドラマで使われている方言に興味を持ち、方言の面白さをアピールして大賞を獲得、副賞として八千代病院グループ賞の賞金3万円をゲットしました。
続いて行われた日本語部門には9名が出場。尾道市立大学に留学している金太鎬さんが尾道市の高齢者施設でアルバイトしていてもうすぐ高齢社会を迎える母国の福祉対策の遅れに気付き「帰国して施設の経営に当たりたい」という夢語り大賞を受けました。
また、スピーチの合間にはパーフォーマンス部門の演技があり出場した3チーム12名が韓国の歌や器楽演奏を披露して喝采を浴びました。
第一部広島大会の韓国語部門と日本語部門の入賞者は以下のとおりです。
韓国語部門
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日本語部門 |
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第二部の西中国大会は、駐広島韓国総領事館の提案で昨年初めて開かれて今年が2回目。広島大会大賞の山本さん、丹野さんを含めて8名が出場しました。広島以外では山口県の岩国市・下関市と島根県から。加えて今年は愛媛県からも出場者がありました。地元のスピーチコンテストで入賞したり、推薦を受けた人たちで、広島大会より一段とレベルの高いコンテストとなりました。 最優秀賞で西中国チャンピオンとなった下関中学3年の松富美月さんは日本と韓国の文化や風習の違いに着目し、若い女性らしく一般には気が付かないような細かい点にまで観察眼をむけて日韓ミニ文化論を展開しました。最優秀の発表に松富さんは涙、涙。インタビューに「(最優秀は)思ってもみませんでした。韓国はまだ行ったことはありません。お父さんと行ってみたい」とまた涙でした。 西中国大会の入賞者は以下のとおりです。 西中国大会 |
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この日はスピーチコンテストのあと恒例の交流の集い。日韓親善協会のボランティアスタッフ、李菊枝さんや佐々木美紀子さんらが腕を振るった韓国料理を楽しみながら、交流のひと時を過ごしました。