第 45 集 (2008年01月)

□ 吉正本さんの螺鈿工芸展 開く

  前回のトピックス第44集(次ページ)、広島県日韓親善協会「忘年・会員の夕べ」特集でご紹介しました 韓国大田広域市の螺鈿工芸作家、吉正本(ギル ジョンボン)さんの作品展が 08年 1月 9日(水)広島市中区のアステールプラザでオープンしました。(会期は16日まで)
  オープニングセレモニーは、広島市の秋葉忠利市長、当協会の金井宏一郎会長、民団広島県本部の権五源団長ら 150人余りが出席。秋葉市長が「韓国の伝統工芸を直接目にふれることができてうれしい。 多くの市民が訪れて 韓国文化を理解して欲しい」とお祝いの言葉を述べました。
  又、当協会の金井宏一郎会長も「昨年、広島市から大邱広域市に姉妹提携10周年の友好訪問団を派遣した時、吉正本さんから秋葉市長に展示会開催の申入れがあり、市長が快諾されて実現した。 高度な技術を駆使した高価な家具や装飾品が揃っている。韓国の“伝統美”を味わっていただきたい」とあいさつしました。
  アステールプラザ 1階の会場には 吉正本さんのデザインによる螺鈿作品 約70点が展示され、大空に大きくはばたく鷲の置物からテーブル、タンス、花台などの家具・調度品、 アクセサリー・宝石箱などの小品などさまざま。見る角度によって、色あいの違ったにぶい光を放つ作品群が幻想的な雰囲気をかもし出していました。
  螺鈿工芸は、アワビやアコウ貝などを磨いて木製の素材に張りつける技法で、近東が起源とされていますが、韓国では 千数百年前から伝統技術として受け継がれています。
  吉正本さんは 大田広域市に工房を構え、この技術を次代に伝えようと頑張っていますが、素材の貝が近年の水質の悪化などで手に入りにくくなったことや、貝を加工する時の飛沫で眼病を患う例が多いことで 職人の確保が困難なことなどから、伝統技術の伝承に悩みをかかえています。


螺鈿工芸展会場の
アステールプラザ
(広島市中区)

オープニングセレモニーには
150人が出席

広島市や当協会の後援で
1月9日から8日間開催

金井宏一郎  
当協会会長 

地元TV局や韓国 KBSも取材

祝辞を述べる秋葉市長
(左が吉正本さん)

花束を渡す西田寛子さん(右)

金辰植領事(左から2人目)らが
テープカット

花束を贈る渡辺洋子さん(右)

展示された作品は約 70点

作品を説明する吉正本さん

鈍い光を放つ
螺鈿作品の数々

装飾品や調度品、日用雑貨も

食器棚やタンスなども

初日は作品の抽選会が--

大喜びの当選者