草の根交流をさらに広げよう

広島県日韓親善協会会長 畑矢 健治

  

 

長崎県対馬北端の展望台から、韓国釜山の街の灯りを見たことがあります。海峡を隔てた二つの国の近さを実感しました。時代をさかのぼれば瀬戸内海を頻繁に訪れた朝鮮通信使も対馬にまず寄港し、瀬戸内の港にさまざまな交流の跡を残しています。広島県内では、呉市下蒲刈町、福山市鞆にその足跡をしっかりととどめています。世界記憶遺産にも登録されました。その歴史的意義を認識し、さらなる交流の絆を深めましょう。 

  

日本と韓国は外交的にぎくしゃくしていた時期から、大きく動き出しています。またコロナ禍で影響を受けた日韓の交流人口も徐々に回復しています。当協会として取り組んでいる、大邱広域市との中高生相互訪問、釜山との広島韓国青少年囲碁交流も、2023年は韓国を訪問する形で再開しました。広島フラワーフェスティバルでの大邱の日イベントも、六月に復活しました。すべてがコロナ禍前に早いペースで戻ろうとしています。

 

韓国から広島、広島から韓国を訪れる観光客、留学生もこれからもっと増えていくでしょう。一衣帯水のお隣り同士として草の根の交流をもっともっと広げるお手伝いをしたいものです。