第 128 集 (2015年06月)

□ 広島県日韓親善協会 理事会・総会を開催
        国交正常化50年の節目、記念講演も

2015年度の理事会・通常総会を、6月4日(木)広島市のANAクラウンプラザホテルで行いました。

 理事会、総会では2014年度の活動状況と決算報告、さらに2015年度の活動方針と予算案を審議し、いずれも原案通り承認されました。
  また、人事について、青木会長から健康上の理由で辞任の意向が示され、後任に当協会副会長で中国放送顧問の畑矢健治氏を推薦され了承されました。理事は、広島県議会日韓友好促進懇話会副会長、芝清氏ら6人が現職を退かれたため退任、新たに4人の理事が就任されました。

また事務局の玉木実専務理事と浅井昭秋事務局長も高齢を理由に退任することになり、後任に中国放送の元アナウンサー寺内 優氏が事務局長に就任、事務局には、大久保有満子(ゆみこ)氏が常任勤務します。承認された議案の内、予算・人事関係議案は下記のとおりです。

2015年度予算と2014年度決算

 

 
     収入の部
科目 予算額 前年度額
繰越金 1,326,015 1,337,343
会費 5,900,000 5,860,000
(個人) 500,000 490,000
(法人) 600,000 590,000
(学生) 0 0
(賛助) 360,000 360,000
(特別賛助) 4,400,000 4,420,000
     
特別会費 3,800,000 3,802,000
     
事業収入 1,176,400 1,145,441
その他収入 10,000 284
12,212,415 12,145,068
   支出の部
科目 予算額 前年度額
親善事業費 6,000,000 5,529,422
会報発行費(HP) 120,000 69,000
総会費 1,500,000 1,621,738
諸会費 230,000 230,000
管理費 2,330,000 1,881,267
(人件費) 1,400,000 1,200,000
(事務費) 400,000 353,417
(交通費) 400,000 307,850
(交際費) 30,000 20,000
(会議費) 100,000 0
事業経費 974,270 1,487,626
予備費(繰越金) 1,058,145 1,326,015
12,212,415 12,145,068
 
 

     2015年度事業計画

  日韓基本条約は50年前の1965年6月22日に調印され、両国の国交が正常化されました。その後曲折はあったものの、日韓(韓日)関係は概ね順調に発展し、いわゆる「韓流ブーム」のころは、首脳同士も「シャトル外交」と評されるほど頻繁に行き来するようになりました。それが一転、50年の節目の年を「不正常な」状態で迎えることになりました。
  安倍首相がこの夏に発表する「戦後70年談話」が和解の誘い水になるか、逆にさらに冷や水をあびせることになるか、関心をもって見守りたい所です。
  一方、民間や自治体同士の連携や交流は着実にすすんでいます。5月のひろしまフラワーフェスティバルの期間中に行われた一連の「大邱の日」行事には、大邱広域市からクォンヨンジン市長をはじめ150名の大型訪問団が当地を訪れました。4日にはカーネーションステージで「大邱の日」セレモニーが開かれました。また、同行した市立交響楽団が平和公園の野外ステージなどで3回の公演を行い平和と友好のメロディーを響かせました。当協会はこうした自治体間や民間の草の根交流を関係諸団体と連携しながら推進します。
  当協会の活動を支援していただいている県議会の日韓友好促進議員連盟は昨年度末時点で56名、広島市議会の日韓親善有志の会は24名でした。4月の改選を経て参加者数が増えることを期待しています。呉市議会の呉・昌原友好議員連盟も改選後再スタートします。

<2015年度実施済み事業>
4月 9日(木)第1回「大邱の日」実行委員会(広島平和文化C)
4月14日(火)日韓親善協会副会長会議(中国放送)
4月21日(火)第2回「大邱の日」実行委員会(広島平和文化C)
5月 3日(日)~5日(火)韓国・大邱マダン(ひろば)開設
   4日 (月)「大邱の日」セレモニー(カーネーションステージ)
       大邱市立交響楽団野外演奏会(平和公園原爆ドーム前)
       大邱訪問団歓迎夕食会(リーガロイヤルH)
5日(火)大邱市立交響楽団演奏会(フェニックスホール)

<実施予定事業>
6月 4日(木)理事会・通常総会・講演会・会員の夕べ
7月28日(火)~30日(木)広島韓国青少年囲碁交流(広島)
7月29日(水)~8月2日(日)広島・大邱青少年交流(大邱)
11月 中旬 広島日韓(韓日)マダン「スピーチ&交流」(広島)
12月 初旬 忘年・会員の夕べ


    (役 員 人 事)

 

特別顧問   徐 張 恩根 駐広島韓国総領事館総領事
  湯崎 英彦 広島県知事
平田 修己 広島県議会議長
松井 一實 広島市長
永田 雅紀 広島市議会議長
  小村 和年 呉市長
石﨑 元成 呉市議会議長
平谷 祐宏 尾道市長
  深山 英樹 広島商工会議所 会頭
名誉会長   堀 口 勲 元会長 中国放送 相談役
  金井宏一郎 元会長 中国放送 相談役
  安東 善博 元会長 中国放送 相談役
青木 暢之 前会長 中国放送 社長
常任顧問   朴 義 鍾 民団広島県本部 常任顧問
  朴 昭 勝 民団広島県本部 常任顧問
  金 孝 烈 広島韓国商工会議所 常任顧問
  権 五 源 民団広島県本部 常任顧問
  平岡 敬 元広島市長
  大曽根 哲夫 元広島県議会副議長
玉木 実 前専務理事

 

会 長 畑矢 健治 中国放送 顧問
副会長   天野 孝三 三次日韓親善協会 名誉会長
  井上 一成 信用組合広島商銀 理事長
  姜 仁 秀 八千代病院グループ 理事長
  権 養 伯 伯和グループ 会長
  沈 勝 義 民団広島県本部 団長
  徐 健 杓 広島県韓国商工会議所 会長
  竹川 和登 呉市議会 元議長
  谷口 修 広島市議会日韓親善有志の会 世話人
  松浦 幸男 広島県議会日韓友好促進議員懇話会 会長
理事   浅井 昭秋 中国放送 社友
  市川 太一 広島修道大学 学長
  井下 春子 翻訳家
  李 英 俊 韓国民団県本部 議長
  榎並 毅 ダイソー 監査役
  榎崎 哲也 ひろでん中国新聞旅行 社長
  大辻 茂 広島ホームテレビ 社長
  大中 恒男 オオケン 社長
  小田 政治 JA広島中央会 常務理事
  金井 誠太 マツダ 会長
  兼森 裕 広島県企業局 部長
金 基 成 グランド 社長
  金 正 洙 広島韓国商工会議所 前会長
  栗林 寛二 中国新聞社 専務取締役
  栗原 俊二 広島県議会日韓友好促進議員懇話会 副会長
  児玉 浩 広島県議会日韓友好促進議員懇話会 副会長
  小溝 泰義 広島平和文化センター 理事長
  佐々木 謇 NPO 友愛アカデミー 理事
  田中 勝邦 広島六大学野球連盟 理事
  崔 圭 憲 広島韓国教育院 院長
陳 鍾 元 東原 社長
徳光 国弘 中国放送取締役コンテンツビジネス局長
  中田 選 NPO法人 世界 理事長
  中本 隆志 広島県県議会日韓友好促進議員懇話会 副会長
  朴 喆 鍾 広島韓国商工会議所 元会長
  原田 啓吾 中国税理士会 会長
  卞 在 輝 清水観光 会長
  平木典道 広島市議会日韓親善有志の会 世話人
  福島 真平 広島テレビ放送 会長
  藤井正一 広島ユネスコ協会 理事
  三上 仁淑 酒販店 役員
箕輪 幸人 テレビ新広島 社長
  文 松 子 韓国婦人会 会長
  安田 祥行 ひろしま国際センター 専務理事・事務局長
監事   山田 昌徳 広島商工会議所 産業・地域振興部長
宋 萬 寿 広島韓国青年商工会 会長
〃事務局長 寺内 優 中国放送 部長


       (※印は新任、理事は50音順)

総会終了後、17時半から「日韓国交正常化50年」を記念した講演会が駐広島韓国総領事館との共催で開かれました。
  講師は韓国東アジア財団理事長の孔魯明(コンロミョン)氏、孔さんは、1932年生まれソウル大学を卒業後韓国外務部に入り、ロシア大使、駐日大使などを歴任、のちに外務大臣に就任されました。1965年の条約締結時には東北アジア課に在籍し正常化交渉の実務に当たられました。
  講演の中で孔さんは、1951年10月にスタートした交渉が14年の歳月をかけて実ったこと、交渉当時の裏話として当初、李承晩大統領が「過去の怨念を捨て新しい出発に向けて和解しよう」と語り、日本側委員が「何を和解するのか」などと答え双方の認識がずれていたなどのエピソードを披露。国交回復から50年の両国関係を振り返りながら、これからの50年を見据えた両国関係を展望しました。 

18:30分から会場を変えて「会員の夕べ」が行われました。今年も総領事館から徐張恩総領事、広島県の湯崎英彦知事、広島市の松井一實市長、広島商工会議所の深山英樹会頭ら政財界の代表が、そして韓国から釜山韓日協会の李鍾均会長もお見えになりました。

 会員やその同伴者、韓国人留学生などおよそ250人が出席して親睦を深めました。
  冒頭、新会長に就任した畑矢健治会長が自己紹介を兼ねて開会のあいさつを行い続いて来賓として韓国総領事館の徐張恩総領事、広島県の湯崎英彦知事、広島市の松井一實市長が挨拶されました。

そのあと広島県議会日韓友好促進懇話会の松浦幸男会長の発声で乾杯。
  会場には李菊枝さんら主婦ボランティアグループの手作りの韓国料理も並び、行列ができました。

そして、この懇親会の中で、韓国商工会議所と韓国青年商工会から広島で学ぶ韓国人留学生たちへ支援金が支給されることになり商工会の徐健杓会長と青年商工会の李英俊元会長から日韓協、畑矢会長あてに金10万円が贈られました。

またアトラクションでは、地元出身の歌手、南一誠が登場。事前に予告がなかったことから突然のビッグスターの登壇に歓声が上がりました。
  南さんは、「広島天国」など自身のヒット曲、数曲を披露、中でも現在最下位ながらファンの熱い想いに支えられている広島カープの応援歌「それいけカープ」が流れると会場は拍手と歓声で盛り上がりました。

終了後も南さんは、各テーブルを廻って握手や記念撮影に応じふれあいました。   最後は韓国民団広島県本部の沈勝義団長が、締めの挨拶に立たれ「一層の友好を」と訴えて会を終了しました。