第 7 集 (2004年09月)

□ 女子ハンドボール 銀メダル
  林五卿さん、呉成玉さん「アテネを語る」

 
  アテネ五輪でデンマークと激しいデッドヒートを演じ、惜しくも優勝を逃したものの銀メダルを獲得
した韓国女子ハンドボールチームの林五卿(イム オキョン)さんと呉成玉(オー ソンオク)さんを
招いて「アテネを語る」会が 9月 13日(月)、広島市内で開かれました。
  当協会と民団広島県地方本部(朴昭勝団長)、広島県ハンドボール協会(浜脇純一会長)の
主催で、約 150人が参加しました。
  林五卿さんは 広島メイプルレッズで監督兼選手、呉成玉さんは コーチ兼選手をつとめています
が、請われて韓国のナショナルチームに合流し、五輪に出場したものです。
  8月29日(日本時間)に行われた 決勝戦では、宿敵デンマークと対戦、一点を争うデッドヒートで
再延長戦の末、34 対 34の同点でサッカーのPK戦にあたる 7メートルペナルティースローの結果、
4対2で惜敗しました。12年ぶりの金メダルは果たせませんでしたが、「アテネ五輪一の名勝負」と
いわれ、韓国では TV視聴率が 60%を越えるなど国民的な注目を集めました。
  中国放送の道盛浩アナウンサーとのトークの中で、林五卿さんは「韓国から誘いを受けて断って
いたが、山下(NPO法人 広島女子スポーツクラブ)理事長から、「絶対、出場せよ」といわれて決意
した。今は出場してよかった と思っている。試合中は ベンチにいても(プレッシャーで)逃げたいほど
で、体がコチコチになった。これ迄 三度の五輪出場の中で一番きつかった。バルセロナ五輪の時は
若さだけで、何も考えずに(ガムシャラに)やったが、今回は(私たち)ベテランがプレッシャーにつぶ
された。負けたとはいえ、韓国の国民が 涙を流して喜んでくれたのを知り、うれしかった。(韓国の
女子ハンドの将来を考えると)負けてよかったと思う。」と話しました。
  また、呉成玉さんは「練習で苦しんだからこそ とれたメダルだと思う。決勝戦で活躍できなかった
のはくやしいが、メダルを手にした時はうれしかった。」と述べました。
  さらに 林五卿さんは「広島(での体験)がなければ、私たちのハンド人生はなかった。もてなして
(よくして)くれた広島に感謝し、一層がんばります。」と力強く約束しました。

 

150人が参加した
「アテネを語る」(メルパルク広島)

「トーク」でアテネを語る
両選手

 

挨拶する金演権総領事(中央)
と(右から)林五卿さん、呉成玉さん

山下泉(広島女子スポーツクラブ)
理事長のあいさつと乾杯

 

 

    会場では、メイプルレッズで普段 二人の指導をうけながらプレーしている選手たちや支援企業
の代表、在日韓国人や当協会関係者らが、二人を囲んでかわるがわる記念写真をとるなど終始
なごやかな雰囲気でした。
  二人は、帰国早々にメイプルレッズに合流し、高知市での全日本実業団の試合に出場、見事、
実業団 4連覇をなしとげたばかりで、この日は二重のお祝いの日になりました。
  当日の模様は中国放送のスポーツニュースで放映されたほか、韓国の公共放送KBSのスタッフ
が密着取材し、10月に特別番組として、韓国で全国放送されます。


金井会長(右)らと
歓談する両選手

銀メダルを披露する
林五卿さん(中央)を囲んで

 

   

 

参加者がかわるがわる
記念写真の撮影