第 58 集 (2009年05月)

2009「大邱の日」 その④

       □ 実行委が全面協力
          工夫を重ね大太鼓 持ち出し


  今年の「大邱の日」 ―  というより、フラワーフェスティバルの主役になったのは 大邱広域市から広島市に寄贈された大太鼓。送られて来た 11年前の 1998年 5月の「大邱の日」にNTTクレド前広場で公開されて以来、平和公園の平和記念資料館のロビーにおさめられたままでした。
  「何とかして持ち出して 大太鼓の迫力を市民に感じてほしい」  ―  当協会の金井宏一郎前会長が 2年前から広島市の秋葉忠利市長に働きかけて来ましたが、何せ 幅 2.42メートル、奥行き 2.39メートル、高さ 3.48メートル、重さ 700キロという“大物”だけに資料館の出入口の出し入れが難題。 しかも 予算不足で経費はかけられません。
  このことを知った「大邱の日」実行委員会のメンバーで広島韓国商工会議所の朴喆鍾会長、盧在洙専務理事、韓国伝統音楽演奏家の裵学泰当協会会員、大川和男会員らが、広島平和文化センターの井川實部長、三好博人総務課長らと鳩首協議を重ね、わずか 3センチしか すき間ができない入口を通り抜ける方法をあみ出しました。
  キメ手になったのは 太鼓を支えるツメの長いフォークリフト。リースしたリフトに太鼓を載せチェーンで固定した上で、ドアに接触して太鼓が傷つかないよう、ソロリソロリと凡そ 30分かけて、資料館西側の出入口をくぐり抜けました。そして、5月 1日に一たん倉庫におさめ、フラワーフェスティバルが始まる 3日の早朝に平和公園中央の資料館下展示場所まで運びました。
  業者の見積りでは 百万円を越える経費が必要でしたが、関係者の皆さんの知恵と努力で十数万円で 持ち出しに成功しました。

資料館ロビーからいよいよ持ち出し
(5月1日)

太鼓と台座の間に
ツメを差し込んで--

資料館西側の出入り口へ

一たん倉庫に収納

FFオープンの朝、資料館下へ

無事とりつけ終了

サムルノリグループも
緊張して本番を待つ

大邱から招いた奏者の
朴正徳さん(左)と金武煥さん

民団青年会のサムルノリとも共演

11年ぶりの大邱の大太鼓が響いた

大川和男さんの手ほどきで---

太鼓は子どもたちにも開放された